春節

春節は中国の最も盛大で伝統的な祝日です。春節は旧正月のことで、農暦、旧暦、陰暦などと呼ばれる伝統暦の正月一日を指し、年があけることを“過年”と言います。殷商時代の“年頭歳尾”の神、祖先を祭る風習に起源しています。伝統的には、春節は師走8日の“腊祭”或いは師走23日の“祭灶”(竈の神)から正月15日までの期間を指し、大晦日と正月1日の二日間が頂点になります。春節の期間、漢族と多くの少数民族はおもに神仏祖先の祭祀、迎禧接福と豊作祈願の行事を行いますが、行事の形式は多彩で民族の伝統風俗が色濃く残っています。

師走23日から30日までの数日を“迎春日”(春を迎える日)または“掃除日”と呼び、正月1日前に家々では徹底に掃除するのが伝統風習です。春節十日前ぐらいになると、どの家も春節用の品物(“年貨”)を準備し始め、鶏鴨魚肉、茶酒油醤、南北炒貨、糖餌果品(肉魚類、野菜、茶酒油醤、乾物、菓子果物)などをたっぷり購入し、親戚友人への贈り物も用意します。春節に着ることができる様に子供に新しい服や帽子を買います。

春節前には、住宅の門に春聯(赤い紙に新年を祝福する文字“福”などを書いた飾り)を貼り、部屋に年画を貼り、手先の器用な少女たちは窗花(剪紙の窓飾り)を作り窓に貼ります。門前に大きい灯篭を掛け、或いは福字と財神、門神の像などを貼ります。春聯,紅紙に書かれた対聯を門窓の两边にはり,人々の来年の福を願う気持ちを表します。

春節は家族団欒の楽しい祝日で、故郷を離れて他所にいる家族はできるだけ帰省します。大晦日は“除夕”、または“団圓夜”と呼ばれています。

団圓夜では、家族全員が一つのテープルを囲み“年夜飯”(除夜の御飯)を食べます。これは春節の最も賑やかな時間です。北方では団欒を象徴する意味で餃子を食べる習慣があり、南方には生活の向上を象徴する意味で餅を食べる習慣があります。餃子も、団欒幸福の象徴で、「招財進宝」の意味があります。

夕食のあとは大晦日の定番番組“春節聯歓晩会”を多くの人が見ます。日本の紅白歌合戦に似たテレビ番組で、CCTVが毎年、夜8時から約4時間放送しています。歌や“小品”(漫才、コント、寸劇)が番組の内容で、日本でもSkyPerfectTVなどを通じてオンタイムで視聴することができます。

12時になると人々は用意した爆竹を鳴らして新しい一年を迎えます。綺麗な服を着て家族の年長者に長寿を祝い、子供にお年玉をあげ、団欒の食事を食べます。正月二日、三日と親戚・友人を訪問し、新年の挨拶、祖先の祭祀などの活動を行います。

各地の大通りも祝日の賑やかな雰囲気におおわれ、獅子舞、竜灯舞、社火、花市、縁日などの行事が実施されます。春節の間は、街中が花と灯篭で飾られ、人手が多く賑やかです。春節の賑わいは正月十五日の元宵節まで続き、元宵節が過ぎるとようやく終わりになります。